【現役広報がオススメ】プレスリリース配信サイト5選や7つの選定ポイント(&無料プレスリリース配信サイトの見つけ方)
広報はプレスリリースをメディアを通じて企業や団体の重要な情報を広く伝えることが重要です。誰もが知る大企業なら多くのメディア会社とリレーションを持っているかも知れませんが、これから成長していく企業は大企業ほどのメディアリレーション(メディアとの接点や関係性)を持っていないと思います。
そこで重要になってくるのは、メディアリレーションが少なくても多くのメディアに対して情報を提供することができる「プレスリリース配信サイト」。
この記事では、プレスリリース配信サイトの紹介と配信サイトを選ぶときに考慮すべきポイントを解説します。
プレスリリース配信サイトを選ぶ前に意識したい7つの目利きポイント
プレスリリース配信サイトを選ぶ際に知名度や他の企業も使っているからという理由で、比較や調べずに選んでしまうと思うような効果が現れないということに陥ってしまいます。そのため、プレスリリース配信サイトを選ぶ際に考慮すべき重要な要因を紹介します。
① ターゲットに情報が届けられるか
ビジネスやプロジェクトのターゲットに合った配信サイトを選ぶことはとても重要です。ターゲット業界や地域など自分たちが思い描く相手に焦点を当てたプレスリリースサイトであるかどうかの確認が必要です。
② カバレッジと影響力
選択しようとしているサイトがどれだけ多くのメディアやジャーナリストにリリースを配信するか確認しましょう。また、そのサイトの影響力やリーチも考慮に入れる必要があります。
③ 予算に合った料金システム
プレスリリース配信サイトは、無料から有料までさまざまな料金プランを提供しています。予算に合ったプランを選びましょう。ただし、料金が高いからといって必ずしも品質が高いとは限りませんので、サービスの内容もしっかり確認する必要があります。
④ 対応するメディア形式
文章だけでなく、画像や動画、音声などの複数のメディア形式をサポートしているかどうかを確認しましょう。メディアを多様に活用できる場合、見る人が内容を理解しやすいプレスリリースにすることができ、効果が向上する可能性があります。
⑤ SEO対策
プレスリリースが検索エンジン最適化(SEO)に対応しているかどうかを確認しましょう。SEO対策を施したリリースは、検索結果での可視性を高めるのに役立ちます。
⑥ 分析とレポーティング
配信サイトが提供する分析ツールやレポート機能があるか確認しましょう。リリースの効果を評価し、戦略を改善するためには、適切なデータが必要です。
⑦ カスタマーサポート
カスタマーサポートが迅速かつ効果的であるかどうかを確認しましょう。問題が発生した場合、適切なサポートが重要となります。
その他のオプションなど
ソーシャルメディアへの共有オプションやリリースの埋め込み機能など、追加のオプションの有無も配信サイトを決定する際に考慮してください。
最終的に、ニーズと目標に合わせて最適なプレスリリース配信サイトを選ぶことが重要です。無料で利用できる期間を設定しているサイトもあるので、複数のサイトを試して比較検討を行うこともおすすめです。
広報業界人気プレスリリース配信サイトまとめ
サービスによって料金プランに特徴があるため、用途に合うプランを検討する必要があります。特に広報業界で人気の高いプレスリリース配信サイトのサービス内容を記載しましたので、ご参考にしてください。
1. 国内シェアNo.1のPR TIMES(無料/有料)
Webサイト:https://prtimes.jp/
料金例
3万円/件(従量課金プラン)
月額7万円〜(定額プラン)
PR TIMESのサービス内容
① プレスリリースの配信
企業や広告代理店などが自社のプレスリリースをPR TIMESに配信し、多くのメディアやジャーナリスト、ブロガー、一般の読者に向けて効果的に情報を発信できます。
② メディアリレーションズ
PR TIMESは多くのメディアと提携しており、プレスリリースが主要なメディアに掲載されやすくなるようサポートします。
③ イベント情報の発信
企業や団体のイベント情報を広報するのに利用されます。コンサート、展示会、セミナーなどの情報がPR TIMESを通じて広まります。
④ インフルエンサーマーケティング
PR TIMESは一般の読者やインフルエンサーと連携し、製品やサービスのプロモーションを支援します。
⑤ 2年間は月1本まで無料配信できる「スタートアップチャレンジ」
スタートアップ企業を応援するための特別支援プラン。会社設立年月が24カ月以内で、アカウントのフォロワーが3人以上を達成すれば、本プランが適用されます。
恐らく、広報従事者以外でもその名を聞いたことはあるであろう、超メジャーなプレスリリース配信サービスの「PR TIMES」は、国内シェアNo.1でメディア(記者)および生活者に最もよく活用されています。そのため、配信力の高さは圧倒的。配信後の効果測定機能も充実しており、標準で、ヒートマップや直近1カ月間のPV数、訪問者数、転載サイト数、フォロワー数、デバイス別のプレスリリース閲覧割合を確認できます。さらに、大手でありながら「丁寧な対応」「気軽に相談できる」というユーザーからの声が多く、そういったサポート体制もオススメのポイントです。
2. 記者やメディアとのリレーションを構築しやすい@Press(有料)
Webサイト:https://www.atpress.ne.jp/
料金例
1配信:30,000円〜59,800円
3回配信:78,000円〜149,400円
12回配信:294,000円〜573,600円
@Pressの特長
① プレスリリースの配信
企業や広告代理店は、@Pressを通じて自社のプレスリリースを効果的に配信できます。新製品の発表、イベントの告知、重要なニュースの共有など、さまざまな情報をプレスリリース形式で送信できます。
② メディアリレーションズ
@Pressは多くのメディアと提携し、プレスリリースが主要なニュースサイトや新聞、テレビ、ラジオなどに掲載される確率を高めるサポートを提供します。
③ インフルエンサーマーケティング
@Pressは、インフルエンサーマーケティングを活用したプロモーションにも対応しており、インフルエンサーと提携して製品やサービスの宣伝を行うことができます。
④ メディア情報の提供
@Pressは、メディア関連の情報やプレスリリースのトレンド、広報戦略に関する情報を提供し、広報担当者やマーケティング担当者が戦略を立てるのに役立ちます。
⑤ 効果測定と分析
@Pressは、プレスリリースの効果を測定し、配信結果を分析するツールやレポートを提供し、広報活動の改善に役立ちます。
「@Press」は記事や取材への繋がりやすさに定評があり、1回の配信で200記事を獲得するプレスリリースが毎月出ている、という驚異的な実績があります。また、Webメディアから新聞・雑誌・通信社・TV・ラジオ・フリーペーパーはもちろん、FAX配信にも対応してるところも特長です。プレスリリースの内容に応じて配信先メディアリストを作成してくれるため、企業とメディアのミスマッチが起こりにくい仕組みになっています。
3. 共同通信PRワイヤー(有料)
Webサイト:https://kyodonewsprwire.jp/
料金例
1配信:78,000円
5回配信契約:186,000円
共同通信PRワイヤーの特長
① プレスリリースの配信
企業や広告代理店などは、共同通信PRワイヤーを通じて自社のプレスリリースや重要なニュースを送信できます。これにより、広報活動や情報発信を効果的に行うことができます。
② メディアへの提供
共同通信PRワイヤーは、提携しているメディアや報道機関にプレスリリースを提供し、ニュース記事や報道に取り上げられやすくします。
③ 信頼性の高い情報源
共同通信社は、その信頼性と報道力で知られており、プレスリリースが共同通信PRワイヤーを通じて提供されることは、多くのメディアや読者にとって信頼性が高い情報源とされます。
④ 国内外への情報発信
共同通信PRワイヤーは、日本国内外の広報活動に利用され、国際的なアプローチで情報を発信するのに役立ちます。
「共同通信PRワイヤー」は共同通信のグループ会社が運営するプレスリリース配信サービスなので、メディアからの認知度が高く、配信するプレスリリースの正確性やニュースバリューに高い信頼を得ています。また、共同通信のネットワークを生かし、日本のメディアだけではなく世界150万ヵ所の35,000媒体の海外メディアへ配信できることが特長。オプションとして日本語原稿の翻訳サービスもあるため、将来的に自社の海外展開を考えている企業にはオススメの配信サービスです。
4. 登録企業数が国内最多! 中小企業に人気のvaluepress(有料)
Webサイト:https://www.value-press.com/
料金例
・1配信:30,000円
・月契約:30,000円
・月契約+記者への個別コンタクト:70,000円
valuepressの特長
① プレスリリースの配信
企業や組織が作成したプレスリリースをValuePress!を通じてメディアや記者、ブログ、Webサイト、SNSなどの広範なプラットフォームに効果的に配信するサービスを提供しています。これにより、広報活動や情報発信を効果的に行うことができます。
② メディアリストとコンタクト
さまざまなジャーナリスト、編集者、メディアのリストを用意しているため、プレスリリースのターゲットとなりうるメディアにアクセスできるようにサポートしてくれます。また、プレスリリースのコンタクト情報を管理し、送信プロセスを簡素化します。
③ 分析とレポート
プレスリリースの効果を追跡し、配信後のメディア露出やウェブトラフィックなどのデータを提供しています。これにより、プレスリリースキャンペーンの成功を評価し、改善策を見つけるのに役立ちます。
④ カスタマイズされたプラン
顧客のニーズに合わせて、異なるプランやオプションを提供しています。
「valuepress」は、登録企業数が70,000社以上と国内最多であり、特に中小企業に人気があるプレスリリース配信サービスです。企業側がプレスリリースの概要を入力するだけでプロのライターが原稿を作成してくれるサービスや、配信後には専任スタッフが記者に個別コンタクトをとり記事掲載のフォローをしてくれるなど、サポートが魅力的です。
【おすすめの無料で使用できるプレスリリース配信サイト】
5. 無料で配信でき、他サービスと併用しやすいPressWalker(無料)
料金例
無料
「PressWalker」は、株式会社KADOKAWAが運営しているプレスリリース配信代行サービスです。2023年5月に利用企業数が5,000社を超えたことを発表しています。PressWalkerのウェブサイトに掲載されるだけでなく、約600のメディアにメール配信され、さらに提携先のメディアで原文転載されます。この無料サービスの利用により、広報コストを削減し、他のサービスと併用することで効果を最大化することが可能です。
最近発見した、無料のプレスリリース配信サイトの見つけ方
「何だそんなことか……」と思うかもしれませんが、私は「ChatGPT」に教えてもらうことがあります。「誰に、何を、どう届けるか」の解像度・精度を上げることが広報の役割でもあるため、ニッチな事業・商材を取り扱っている場合は無作為に広く浅く届けるべきではありません。
上記は私が「ChatGPT」に聞いてみた回答結果ですが、「届けたい業種や人」などの条件を絞り込むことで回答精度は上がってきます。ぜひ、試してみてください。
まとめ:プレスリリース配信サイトを“パートナー”選びと捉える
オススメで紹介したサイト以外にもプレスリリース配信サイトはたくさんあります。そのため、多くの広報担当者はどのサイトが良いか迷うことだと思います。そんなときこそ、プレスリリースを出す目的をもう一度思い出してください。
プレスリリースの本質は「自社の重要な情報をメディアを通じて広く伝えること」です。そのため、プレスリリース配信サイト選びは、その目的を達成するために協力してくれる“パートナー”選びだと考えましょう。
プレスリリース配信において、目的を達成するため、どのようなことを協力して欲しいかなど具体的にすることで、自分の会社に合った配信サイト選びができます。自社の重要な情報を世の中に広く伝えることを手助けしてくれる最高の“パートナー”を見つけましょう。
私も執筆しているNumber X社のプレスリリースも参考にしてみてくださいね。
編集:ヤスダツバサ(Number X)