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【現役広報が直伝】広報担当者に必要な10のスキルや市場価値を上げるための勉強方法を解説(オススメ参考文献付き)

広報担当者は広報戦略の策定や社内外での調整力など、さまざまなスキルや能力を求められます。その中でもこの記事では、身につけておきたいスキル・能力について紹介します。このスキル・能力を培うことで、広報としてさらなるレベルアップを目指しましょう。

本記事の執筆者:H・M
2017年に大手通信キャリア会社に入社。BtoCサービスの広報として、プレスリリース作成や取材対応、会見対応に従事。新料金プランや5Gサービスの発表など新規案件をメインに担当し、年間150本以上のプレスリリースを作成。また、入社時からロボット関連事業のプレスリリース作成や取材対応、会見対応の他にリスク管理やコーポレート広報の仕事も経験。2022年4月からは新規スポーツ事業に関する広報業務を行っている。


業界トレンドからクリエイティブな発想まで…… 広報担当者に必要な10のスキル・能力

広報担当者はさまざまなスキルや能力が求められます。その中でも広報業務を行う上でこのようなスキル・能力があると広報業務に生かせると感じたものをご紹介します。

① コミュニケーションスキル

広報担当者は、社内外のステークホルダーと効果的にコミュニケーションを取る必要があります。メディア、顧客、従業員などとの対話に不可欠になるため、コミュニケーション能力は広報担当者にとって一番重要なスキルです。

② メディアリレーションスキル

メディアとの関係を構築し、維持するスキルが広報では重要です。メディアとコミュニケーションを取る時に業界や世の中のトレンドをしっかり把握しておきましょう。メディアからこの人はいろいろなことを勉強していると感じてもらえたらコミュニケーションが円滑に進みます。メディアリレーションスキルは、プレスリリースの作成からメディアの問い合わせに対応する能力までを含みます。

③ コンテンツ制作能力

プレスリリースや商品・サービスを紹介するブログ記事、ソーシャルメディア投稿など、さまざまなコンテンツを制作するスキルが必要です。ステークホルダーに分かりやすい情報を届けるためには、文章力やグラフィックデザインのスキルも役立ちます。

④ プロジェクト・マネジメント能力

広報活動はプロジェクトとして管理されることが多いため、プロジェクトマネジメントのスキルが必要です。効果的な情報発信ができるタイミングを見計らってタイムラインの設定、タスクの割り当てなどを行う能力が求められます。

⑤ データ分析能力

広報活動の成果を評価し、戦略を改善するためにデータ分析が必要です。データ分析能力とは、WEBアナリティクスやソーシャルメディア分析、広告効果の評価などが含まれます。

⑥ 危機管理能力

予期せぬリスクに対処するための危機管理スキルが必要です。効果的なリーダーシップや各所との連携方針、情報管理、危機対応計画の策定が求められます。

⑦ 業界知識

広報担当者は会社が所属する業界や市場に関する深い知識を持つことが重要です。競合他社やトレンドについての情報を把握し、適切な戦略を策定するためです。知識を知っているとメディアと話す時もいろいろな引き出しを持つことができるので、しっかり勉強しましょう。

⑧ クリエイティブ・シンキング

「クリエイティブ・シンキング」とは、既存のルールや慣例、型とらわれない自由な発想のこと。新しいアイデアを生み出し、斬新なキャンペーンや広報戦略を立案する能力が求められます。クリエイティブな発想が広報活動の成功に貢献します。

⑨ ソーシャルメディアスキル

ソーシャルメディアは広報活動において、非常に重要なプラットフォームの一つになっています。ソーシャルメディアの運用や戦略の立案に関するスキルが必要です。

⑩ 多様性への理解

広報活動する上で、異なる文化やバックグラウンドを持つ人々ととコミュニケーションをとる機会が多くあります。そのような時に効果的なコミュニケーションがとれるよう多様性への理解と敬意が求められます。

意欲的な行動で市場価値を高める。広報にオススメの5つの勉強方法

① セミナーに参加する

宣伝会議など広報サポートを行っている会社では、広報担当者のスキルアップを目的としたセミナーを実施しています。広報に関する基本的な知識や専門の講座など幅広い分野を学べることができるので、セミナーに参加し、広報に関するスキルを磨きましょう。また、大学の専門学部でも社会人向けコースを提供しているものもありますので、ぜひ活用してみてください。

② コミュニティに所属する

FacebookなどのSNSには、広報コミュニティが存在します。そのコミュニティに入ることで他業種の広報戦略などを知ることができます。また、業界の動向や業務の工夫などを知れるだけでなく、自身のスキルを客観的に評価することにもつながります。

③ イベントに参加する

広報担当者に向けたイベントも多数開催されています。イベントは公益社団法人 日本広報協会やPR会社、プレスリリース配信会社などさまざまな団体が開催しており、その種類もさまざまです。自分の会社や目的に合ったイベントに参加することでスキルアップが見込めます。

④ 自己学習

広報の業務に関する書籍、オンライン記事、ビデオチュートリアルなどを活用して、学ぶことも重要です。実務に勝る経験は有りませんが、理論も学ぶことで、広報に対する理解が深まり、広い視野を持って業務に取り組めるようになります。

⑤ 毎日の情報収集

世の中のトレンドは日々変化していきます。その変化に広報担当者は遅れをとってはいけません。そのため、新聞・テレビ・ニュースサイトから情報を仕入れると同時にSNSなどからトレンドをチェックし続けてください。毎日の情報アップデートこそ、スキルアップへの近道です。

歴7年の広報担当社が太鼓判を推す参考文献3選

① 戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則(著者:本田哲也)

世の中の流行・話題はどうやって作り出せるのか? 過去例をもとにどのように戦略を立てればいいか勉強になります。とにかく広報の価値観を変えられた一冊ですね。

「商品力」や「宣伝力」だけでは、もはや人は動かない。戦略PRの第一人者であり、現在も最前線で活躍する著者が、国内外の最新事例を交えながら、そのフレームワークを解き明かす。

戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則

② マスコミ対策の舞台裏 役員からの電話で起こされた朝(著者:鈴木正義)

ソニー→Apple→NEC→アドビ執行役員の広報を経験された鈴木さんが自身の経験をもとにメディアとの接し方や危機管理について一冊にまとめ上げてくれたものです。実務経験豊富な人が書いているからこそ、内容がかなりリアルで、非常に勉強になる一冊です。

ソニー(現ソニーグループ)、アップル、NECパーソナルコンピュータ/レノボ・ジャパン、アドビと、世界を代表するIT系企業で広報業務を担当し、現在もその第一線で活躍する現役広報パーソンである二人の著者が、これまでほとんど語られることのなかった「メディアとの攻防」について、企業の側からその実態を赤裸々に明かしたものです。20年以上にわたる記者や編集者との生々しい駆け引き、社内でのあつれき、成功談・失敗談から導き出された「記事や番組に採用されるためのテクニック」「メディアとの関係構築法」に加え、「企業の危機管理」に対する考え方も学べます。

マスコミ対策の舞台裏 役員からの電話で起こされた朝

③ 記者ハンドブック 新聞用字用語集(著者:一般社団法人共同通信社)

記者も使っている一冊。プレスリリースを書くときや、メディアとやり取りする上で正しい表現を使うだけで、メディアからの信頼度も大きく変わります。

『正しい日本語で伝わる文章を』漢字と平仮名どちらを使うのか、送り仮名はどう付けるのか、同音異義語の使い分けは? 用例が豊富な用字用語集と読みから引ける漢字表。外来語の正しい使い方も明記。一般企業の企画・広報担当者からWEBライターまで、文章を書くすべての人にお薦めする日本語用字用語集の決定版です。

記者ハンドブック 新聞用字用語集

(おまけ)日々の情報収集は、日本経済新聞とNewsPicksの二択

日本の経済は「日本経済新聞」が詳しく、海外を含めると「NewsPicks」が情報を取ってくるのに一番もってこいです。

こんな人は広報に向いている?

冒頭で記載しましたが、広報担当者は広報戦略の策定や社内外での調整力などさまざまなスキルや能力を求められます。その中でも特に会社の顔としてメディア対応したり、ステークホルダーに情報発信を行うため、コミュニケーションスキルがとても重要となります。

また、ステークホルダーへのアウトプットだけでなく、世の中での話題やトレンドなど、さまざまな情報を収集して、社内にインプットすることも広報の仕事の中で重要です。人とコミュニケーションを取ることが好きで、常に自分の情報をアップデートできる人こそ、広報に向いている人だと思います。

文:H・M
編集:ヤスダツバサ(Number X)

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