【現地人が通うハワイ🌴おすすめグルメ】隠れ家的人気フードスポット・カフェ5選
世界的な観光地として人気の「ハワイ」。その最新情報やオススメスポットは、常に様々な雑誌やWebサイトなどで紹介されています。特に、ワイキキやアラモアナなどのエリア情報は、どんどん更新され続けていますよね。
そんな中、いわゆるWeb検索の「ハワイ オススメ ご飯」ではなかなか出てこない、隠れ家的人気店も多数存在しています。
今回は、ハワイのローカル(現地で生活する人たち)御用達の隠れ家的なフードスポットやカフェをこっそりご紹介したいと思います。
リゾートホテルが立ち並ぶワイキキエリアからはちょっと離れた(といっても、オアフ島はそんなに大きくないので車で30分~1時間半程の距離なのですが)、でも、ぜひとも行ってみていただきたい個性派レストラン&カフェの数々。ローカルに愛されるには、理由がある! ハワイ在住ライターの私が、自信を持ってレコメンドさせていただきます!
#01 Yelp全米5位の実力派プレートランチを求めてカネオヘへ… 「アデラズ・カントリー・イータリー(Adela’s Country Eatery)」
まずご紹介したいのが、ワイキキから約45分のドライブとなる「カネオヘ」というエリアにあるプレートランチ店「アデラズ・カントリー・イータリー」です。
雄大なコオラウ山脈と美しいカネオヘ湾に挟まれた場所に位置するローカルタウン、カネオヘ。いわゆる観光地ではないので、街の中に旅行者の姿を見かけることはほとんどありません。そんな街の小さなコンプレックス内にあるのがこのお店。外観だけみたら、とくに他と変わらないごくごくあふりふれた店構えです。
しかーし! こちら2023年「Yelp’s Top 100 Places to Eat」で全米5位にランクインした実力店なのです。店内で毎日作られる目にもカラフルな自家製パスタが一番人気。地元の多くの農園と提携し、ローカルの野菜や果物をとにかくふんだんに使っているのも特長です。
地元で採れるタロイモ(カロ)やウル(ブレッドフルーツ)、オキナワスイートポテト(ウベ)などを練り込む自家製麺に、特製ソースやトッピングがどっさり! もう、とにかく絶品なのです。
オススメは「タロ・パスタ(マッシュルーム&シュリンプ)」
タロイモのパスタにシュリンプソースがたっぷりかかって$27.98。できたて熱々のパスタは、一口食べた瞬間に顔がニヤニヤしてしまう美味しさです。お値段はちょっとお高く感じるかもしれませんが、ボリュームがすごいので2~3人でシェアしてちょうどいいくらいかも。ずっしり美味しい一皿、ぜひお試しあれ。
見逃せない、自家製のスイーツたちも。
特に鮮やかなパープル色が美しい「ウベ(ムラサキイモ)のチーズケーキ」は、Yelpの全米ベスト・ホームメイド・チーズケーキに選ばれた人気の一品。濃厚ながら甘すぎないハワイの自然の恵みを、じっくり味わえます。
地元のグルメが毎日ひそやかに列を作る、知る人ぞ知るプレートランチ店。本当はあんまり教えたくない、お気に入りの一店です。
#02 ハワイの食を支えて100年以上! ハワイアンフードなら「ワイアホレ・ポイ・ファクトリー(Waiahole Poi Factory)」
こちらは、「ポイ」をはじめ、伝統的なハワイアンフードを楽しめるお店。ワイキキから車で約50分という、ある意味「辺鄙」な場所にある小さなお店で、旅行者にはちょっと行きづらいロケーションなのですが、この不便さと素朴な雰囲気がたまらないのです。
ハワイアンが古代から主食としてきた「ポイ」
そもそも「ポイ」とは、タロイモを蒸してすりつぶした、ちょっと粘り気のある薄紫色のペースト状にしたモノ。ハワイの人たちにとっては、大切で神聖な食べ物でもあります。
そしてこの地は、なんと1905年から「ポイ・ファクトリー(ポイの生産工場)」を営んでいた歴史ある場所。一旦、その工場は閉鎖されたのですが、その後別のオーナーに受け継がれ、現在はハワイアンフードを気軽に味わえる、現在のプレートランチ店のスタイルとなっているのです。
つまり100年以上にわたって、この場所でハワイの「食」を提供し続けているというわけ。歴史がすごいですよね。正直、ほかのレストランで提供されるポイは少し酸っぱくて食べにくいものも多いのですが、ここのポイは作りたてで濃厚、ほくほくでとても美味しい! 地元の人に愛され続け、古くからのリピーターも多い特別な存在なのです。
オススメは、イカを使った「スクイッド・ルアウ」とタロのセット
説明が難しいのですが、「スクイッド・ルアウ」とは、タロイモの葉を蒸したものとココナッツミルクにイカを混ぜた伝統的なハワイアンフードのこと。自然の甘みとコクが最高!日本ではあまり食べられない風味だと思うので、古代ハワイアンの生活に思いを馳せながら味わってみていただきたいです。
ハウピア(ココナッツ)のアイスクリームも大人気
また、ハウピア(ココナッツ)のアイスクリームも大人気なので、デザートにぜひ。クロロと呼ばれるタロイモべースの温かいお餅とアイスを一緒に食べる「スイートレディー・オブ・ワイアホレ」は、来店したほとんどの人がオーダーしているのでは?と思うほどの人気アイテムです。
地元の人たちに長く愛され続ける、まさに「カマアイナ」の味。最近は、ウィンドワードモールというショッピングセンター内に2号店を出したのですが(最初にご紹介した「アデラズ・カントリー・イータリー」から車で5分程度の場所です)、でもやっぱりこの昔ながらのシャビーシックな雰囲気が好き。ハワイならでは優しい街並みをゆっくりドライブして、やっとたどり着く感じも含めて味わってみてほしい隠れ家ショップです。
#03 オーナーのこだわりが半端ない! 週末しか食べられない幻のバーガー「エイティチキン・サンドイッチ(Eighty Chicken Sandwiches)」
1890年頃、ハワイではサトウキビ産業が全盛期を迎えていました。その頃にサトウキビ工場(シュガーミル)があったのがカフクというエリア。オアフ島の最北端近くに位置する場所です。時代とともにサトウキビの産業は衰退してしまい、1971年にカフク・シュガーミルは営業を停止を余儀なくされました。
現在その跡地は、数多くのフードトラックやプレートランチ店が集まるエリアとして人気を集めています。ガーリックシュリンプやシェイブアイスなどのトラックが並ぶ中、異彩を放つ人気店が「エイティチキン・サンドイッチ」。土日しか営業せず、メニューはチキンサンドイッチのみ。しかも一日80人食限定で、売り切れたらさっさと店じまいしてしまう…… というこだわりまくりのフードトラックです。
オーナーのアダムさんの「フライドチキン愛」がすさまじく、時間をかけて仕込むチキンの味わいは格別。週末、12:00のオープン目掛けて並ぶしかない…… という、なかなかのハードルの高さ。事前の予約は一切取らず、来店して並んだ人のみが食べられることから“幻のサンドイッチ”とも言われています。
オススメはもちろん「(幻の)チキンサンドイッチ」
チキンはオリジナルとスパイシーが選べ、ゴロゴロ大きめのフライドポテトと一緒にいただきます。作りたてをそのまま食べれば、その美味しさに感動すること間違いなし。ワイキキからは車で約1時間30分。これまたちょっと行きにくい場所ですが、この味をめがけて時間と手間をかけて通う人が絶えない人気トラックなのです。美味しいもののためなら、頑張れる…… はず(笑)!
あまりにレアなので、観光ガイドなどにも載りにくい一品。ワイキキからは車で約1時間半となかなかのドライブになりますが、ぜひトライしてみてくださいね。
エイティチキン・サンドイッチ(Eighty Chicken Sandwiches)
・公式サイト:https://www.instagram.com/eightychickensandwiches/
・アクセス: 56-505 Kamehameha Hwy, Kahuku
#04 ハンドドリップにこだわる個性派カフェで特別な一杯を。「ドリップスタジオ・ホノルル(Drip Studio HNL)」
ここからは、最近めざましい進化を遂げている(と私が感じている)、ハワイのカフェについての情報をご紹介させてください。
ハワイは、アメリカ50州の中で唯一、コーヒーを商業的に栽培している州なんです。ハワイ島のコナコーヒーは世界三大コーヒーのひとつとしても知られています。そんなハワイの中でもこだわりたっぷりにスペシャルティコーヒーを楽しみたいなら、ここ。ホノルル・ダウンタウンにできた「ドリップ・スタジオ」がオススメです。
ダウンタウンのフォートストリート・モールにある、小さなカフェが「ドリップ・スタジオ」。看板もそんなに大きくなく、とても静かな佇まいです。
趣味のコーヒー好きが高じてここをオープンした、オーナーのヴィンセントさん。ハワイではあまり見かけない「スペシャルティコーヒー」を世界中から取り寄せ、ハンドドリップで一杯ずつ淹れてくれるちょっと特別なカフェなんです。
自ら世界中を旅したり、SNSをチェックしたりして、美味しいスペシャルティコーヒーを探しているというヴィンセントさんは、スイスやオランダ、ベトナム産のコーヒー、そして日本で焙煎されたものも扱っています。
農園やロースターと直接やりとりして、シングルオリジンコーヒー(単一農園で作られるコーヒー)を扱っているというから、品質にも自信あり。農園の人たちが勧める淹れ方を試した後、自分自身であれこれ試行錯誤してさらに美味しい淹れ方を探すこともあるそうです。
特等席のカウンター席に座り、眼の前で静かに、でも情熱を持って一杯ずつコーヒーが作られる過程を見られるのも楽しい。その日オススメのコーヒーをお任せで飲ませてくれ、初めての味に出会えることも! コーヒー好きな私にはたまらないのですよね。
オーナーのコーヒーに関するウンチクを聞きながら、ゆっくり特別な一杯を味わう贅沢な時間が大好きです。甘さ控えめな、自家製スイーツも最高。
テーブルが数席にカウンター、決して大きくないカフェ。広告などもほとんどしていないので、とくに日本の人たちにはあまり知られていないかもしれないのだけれど、一度来たら何度も通いたくなる独特の魅力が!アボカドトーストなどの軽食もあるので、朝食やランチにもどうぞ。14時までの営業なので、時間にはお気をつけて。
#05 カイルアの山中に現れた新感覚カフェでコーヒーを学ぶ! 「トラディション・コーヒー・ロースターズ(Tradition Coffee Roasters)」
もう一軒、こだわりたっぷりのカフェをカイルアから。
こちらのトラディション・コーヒーは、オーナーのブライアンさんが、元NYの消防士だったというお方。9.11の現場にも駆けつけたという彼が、コーヒーの魅力にハマり、リサーチを重ねてたどり着いたのがハワイの地。
試行錯誤を重ねて焙煎をスタート、2022年4月からはこのカフェ兼焙煎所を運営、豆を焙煎してコーヒーを提供するだけでなく、いろいろなお店に卸したりワークショップもしています。
品質の良いコーヒー豆を世界中から厳選するのはもちろん、オーガニックやサスティナブルにこだわる農園をサポートすることも信条としているそう。今までハワイでは味わえなかったようなバリエーションのコーヒーを、気軽に味わえるようにしてくれています。
カイルアは観光客にも人気のエリアなのですが、このカフェがあるのは通りからぐぐっと小道へ進み、山の中へ入っていく感じの不思議なロケーション。初めて行ったときは、正直ちょっと迷ってしまいました。倉庫のような雰囲気のカフェ、一瞬「ここでいいの?」と思うものの、中へ入れば天井も高く、カフェ、ショップ、そして自家焙煎のロースターがある素敵な場所です。
こだわりが際立つ、美しきラテアート
眼の前で淹れてくれるドリップコーヒーも美味しいし、アートが美しいラテなども絶品。ハワイのカフェではちょっとめずらしいコルタード(ラテに比べて牛乳の量が少ないエスプレッソ)などもいただけます。
以前コーヒー好きの友人と行ったときは、カウコーヒーとコナコーヒーのドリップを、半分ずつシェアして試せるようにサーブしてくれて感動しました。
こういう気遣い、嬉しいですよね。
ロケーションが山の中、そしてちょっと無骨な外観だけに、まだまだ穴場のカフェ。正直、レンタカーがないと行くのが難しいのですが、ぜひ一度訪れていただきたいお店です。コーヒーテイスティングや焙煎見学のツアーも行われているので(現在は英語のみ)、興味のある方はオンラインでご予約を。
コーヒー好きにはたまらない、新感覚のカフェ。SNSなどで徐々に知られるようになってきているので、大人気スポットになって混み合っちゃう前に、足を運んでみてください。
まとめ:新旧いろいろ、内緒にしたいけど知ってほしい、多彩なハワイグルメ
以上、ハワイ在住ライターが今だからこそオススメしたい5つのスポットをご紹介しました。世界中から観光客が集まる賑やかなハワイ。たまにはワイキキ周辺を飛び出して、ローカルと一緒に“暮らすようなグルメ体験”をしてみてはいかがでしょうか?
ハワイならではの歴史あるローカルフードから新登場のこだわりカフェまで、あれこれ。いつものハワイとはちょっとだけ違う味と雰囲気で、皆さんの旅時間を少しでも豊かに感じていただけたら嬉しいです。
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写真・文:松本律子
編集:ヤスダツバサ(Number X)
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