【現地人が通う韓国🇰🇷オススメグルメ】日本からの来客を案内したいグルメスポット5選
日本人にとって最も身近な海外旅行先である韓国。多くの方が頻繁に行き来する国だけに、グルメに関しても選びきれないほど多くの情報が溢れています。
一方で、日本語で検索して出てくる情報の多くは、現地で本当に人気のモノとは異なることも少なくありません。
今回は、年間何十組もの日本からの来客を案内している韓国在住ライターの私が、現地で人気の店の中で、日本人にも好まれる店を厳選して紹介したいと思います。
どの店も、移り変わりが激しい韓国において、コロナの時期も乗り越えて今なお、現地人から愛される人気店たちです。韓国ドラマのロケ地もいくつか含まれますので、ドラマ好きの方もぜひご覧ください。
#01 お腹も心もほっこり満たされる、透明・デジコムタンの名店「屋同食」
「辛いもの天国」の韓国ですが、日本からの来客をご案内する際は、辛くなくて食べやすい料理を紹介するのも重要なポイント。
辛くない韓国料理の代表として、日本では牛骨スープ「ソルロンタン」が人気ですが、私はいつも、ソルロンタンよりも肉がたっぷり入っていて、食べごたえもある豚のスープの方をオススメしています。
豚のスープを扱う店の中でも、私が韓国に住み始めた当初から通っている「屋同食(オクトンシク)」は、日本からの来客にも毎回大好評。
豚のスープといえば、骨や内臓などを煮込んだ白濁スープに肉が入った「デジクッパ」が一般的なのですが、「屋同食」は、豚肉だけで煮込んだ「デジコムタン」を提供しています。
透き通ったスープに、薄切りで柔らかい豚肉。その下にはご飯。この見た目にも美味しいデジコムタンが黄金の器で出てきた瞬間、毎回、来客たちからは歓声が上がります。
スープ自体は薄味なので、韓国の方々はお好みで唐辛子ペーストを添えて食べますが、とても辛いので、日本の皆さんには、唐辛子は添えずにキムチと交互に食べることをオススメしています。
止まらない、コムタン↔キムチのスパイラル
おかわり自由のこのキムチがまた絶品。コムタン↔キムチという繰り返しが止まらなくなり、あっという間に完食してしまった後には、お腹も心もほっこり癒やされます。
メニューは、デジコムタンとサイドメニューのマンドゥ(蒸し餃子)のみ。
カウンター席のみの洗練された店内に、丁寧な接客も印象的で、2018年から7年連続でミシュランガイドにも掲載されています。
ニューヨークにも店舗をオープンしており、日本の店舗も準備中とのこと。
店の外にはいつも順番待ちの人だかりができていますが、「待ってでも食べたい」一度食べるとまたリピートしたくなる味。辛い食べ物が苦手な方や、お酒を飲みすぎた日の翌日などにオススメです。
#02 韓国ドラマでよく食べてるアレ! ジャージャー麺を食べるなら「賢来荘」
韓国ドラマでよく食べている、黄色い中華麺に茶色いソースを混ぜて食べるジャージャー麺。
「アレって美味しいのかな?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。日本以上に食べ物の配達サービスが発達している韓国で、ジャージャー麺は、配達で大人気のメニューです。
もちろん、店でも食べられるので、旅行の際には、韓国の人たちが大好きなジャージャー麺の味を味わってみるのはいかがでしょうか。
ただ、とても大衆的な料理だからこそ、店によってソースの味や、麺の食感は様々。私は昔、初めて食べたジャージャー麺がとても甘かったせいで、それから数年間、ジャージャー麺は苦手な料理の一つとなってしまっていました。
ということで、ジャージャー麺を食べるなら、店選びがとても重要!
まだジャージャー麺を食べたことのない方、過去に食べたけどいまいち美味しさがわからなかった昔の私のような方にご紹介したいのが「賢来荘(ヒョンレジャン)」。
こんなオフィスビルの地下1階にあり、60年以上、このエリアで営業している、知る人ぞ知る老舗の中華料理店です。
この店でジャージャー麺を食べるなら、ソースと麺が別々に出てくる「カンジャジャン」がオススメ。「賢来荘」の特長でもあり、美味しさの秘訣である手打ち麺の美味しさをより味わえるからです。
普通の中華麺とは一味違う、モチモチ感が美味しい手打ち麺と、具材の食感が際立つ甘すぎないソースが本当によくマッチして、これまでジャージャー麺が苦手だったという方にもオススメできる一品です。
#03 焼き肉=サムギョプサルは卒業! 熟成豚肉の特殊部位が味わえる「青年火炉1987」
韓国旅行のグルメといえば、やはり焼き肉。韓国の焼き肉は、店によって提供する肉の種類・部位・加工方法も実にバラエティ豊かなのですが、日本からいらっしゃる多くの方が、焼き肉=「豚のサムギョプサル(豚バラ肉)」のみを食べに行くパターンが多いようです。
せっかく現地にきたのなら、いつもとは違う焼き肉を味わってほしい。そんな思いで、私はいつも、熟成肉の特殊部位を味わえる店を紹介しています。
2号線・空港鉄道・京義中央線 弘大入口(ホンデイック)駅にある「青年火炉1987(チョンニョンファロ イルクパルチル)」は、日本からの来客はもちろん、仕事の会食などでもよく利用する店です。
予約するのがベターですが、15時半から営業しており、私は2〜3名なら17時台など少し早めに予約無しで訪問することも多いです。
いつも注文するのが、このイベリコ豚の4つの部位が味わえるセット。
ある友人は「牛肉かと思った」と驚いたほど、どの肉もジューシーで甘みがあり、豚トロも日本のものとは一味違います。
なお、韓国で焼肉屋を選ぶ際に重要なのが、店員さんが肉を焼いてくれる店かどうかということ。同じ肉でも、焼き方一つで美味しさが変わるので、これは重要なポイントです。「青年火炉1987」では、炭火の上に網を乗せ、氷で網を冷やしたりもしながら、店員さんがベストな焼き具合まで肉を焼いてくれます。
焼き上がった肉は、まず、塩やわさびでシンプルに肉そのものの味を堪能したあと、たっぷり提供される野菜やキムチといっしょに味わうのもオススメです。
そして、韓国で焼き肉のシメといったら冷麺。氷が入った冷たいスープに、お酢も効いていて、口の中がスッキリします。2〜3名なら1つ注文してみんなでシェアしても十分な量です。
「まだ韓国の焼き肉は、サムギョプサルしか食べたことがない」という方は、特殊部位の美味しさを味わってみてください。
#04 マッコリの種類が豊富でフレンドリーな居酒屋「サヌルリム1992」
日本でも人気の韓国の伝統酒マッコリ。
「マッコリを飲みたい!」というのも、日本からの来客からよくいただくリクエストです。しかし、現地ではお酒といえば、ソジュ(焼酎)が基本。居酒屋だからといって、どこの店にでもマッコリがあるわけではありません。
先ほど紹介した「青年火炉1987」と同じ、弘大入口(ホンデイック)駅にある「サヌルリム1992」は、200種類以上の伝統酒を扱い、マッコリも60種類以上を扱う居酒屋です。
雰囲気のある店内は、実はドラマの撮影場所としても人気で、『秘密の森2』(7話)、『財閥家の末息子』(10話)などの数多くのドラマの撮影にも使われました。
日本語ができるフレンドリーな店員さんもいて、マッコリの種類も丁寧に説明してくれます。中でもオススメなのが、「福順都家(ボクスンドガ)」というブランドの手作りマッコリ。
自然発酵で生まれた天然の炭酸が多く含まれていて、シャンパンのような味わいで初めての方でも飲みやすくなっています。
政府主催の晩餐会で乾杯酒に選ばれたり、海外でも数々の賞を受賞したり。韓国のマッコリを代表するブランドの一つで、Netflix『ペク・ジョンウォンの呑んで、食べて、語って』という番組でその醸造の様子も紹介されているので、ぜひチェックしてみてください。
そして、マッコリといえば、一緒に食べたいのがチヂミですよね。日本でおなじみの海鮮チヂミもありますが、この店でチヂミを頼むなら、チーズじゃがいもチヂミ(写真右)一択!
薄く切ったじゃがいもとチーズで作ったチヂミは、マッコリとも相性抜群です。
気に入ったマッコリは、ボトルで購入して持ち帰ることもできます。福順都家(ボクスンドガ)のマッコリは、ソウル駅でお土産用にも販売しているので、そこで購入するのもオススメです。
(なお、日本へのお酒の持ち込みは、本数制限があるのでご注意ください)
#05 韓国の若者たちに人気のレストラン・名作ドラマのロケ地「コジュバン」
最後は、ソウルの北、京畿道・一山(イルサン)エリアにあるレストラン「コジュバン」を紹介します。
韓国ドラマ好きの人の中でも、名作中の名作として知られている『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』のロケ地でもあるこの店。
私も、ドラマのロケ地として訪問したのが最初でしたが、今では、この店の料理と雰囲気がすっかり気に入ってしまい、ソウルの中心地から1時間ちょっとかかるものの、定期的に日本からの来客も連れて行く店です。
ステーキにパスタ、お刺身まで、多様な食べ物メニューがあり、マッコリの種類も豊富。特に、一度食べてから味が忘れられず、毎回これを食べに行くといっても過言ではない、お気に入りメニューが牛肋骨ステーキとマッシュポテト。
柔らかいステーキはもちろん、このマッシュポテトが絶品で、この味が定期的に恋しくなります。
そして、ぷりっぷりなエビが添えられたベーコンエビクリームパスタもオススメ。
韓国のパスタは、にんにくが効いていて濃厚。最初は「韓国旅行でパスタ!?」と言っていた私の友人たちも、一度食べさせたら、まんまとリピーターになっています。特に普段クリーム系のパスタが好きな人は、ハマること間違いなしです。
地元でも人気の店で、ピークの時間帯はウェイティングが発生するので、私はいつも平日17時、週末16時のオープン直後に訪問するようにしています。
『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』をご覧になった方、または、観光客向けの店ではなく、現地の若者たちが訪れるような店に行ってみたいという方にもオススメです。
※なお韓国の場合はGoogleMAPの情報が正しくない場合も多いので、営業時間などは必ず公式アカウントやNAVERの情報をご確認ください
写真・文:Misa
編集:ヤスダツバサ(Number X)
韓国事情はこちらから
▼海外在住の日本人に聞く、世界のリアル
▼海を超えて、コトバを届ける。グローバル・編集プロダクション「世界ライターX」